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大会レポート

大会2日目レポート

大混戦! トップと3打差までに7選手!
通算4アンダーの首位タイには、台湾のテレサ・ルーと韓国の李 知姫

朝から降り続いた雨は、結局、止むことはなかった。第2ラウンドは前日とは異なり、気温13.1度と5度近くも気温が低く、花冷えの中で行われた。

第1ラウンドで首位に立った馬場ゆかりは、スタート2、3ホール目での連続ボギーで波に乗れず、スコアを大きく崩して後退。同じく首位発進の笠りつ子はバーディーが一つも奪えないプレーながらも、ボギーを一つに抑えて通算2アンダーフィニッシュ。4位に順位を下げながらも、何とか首位争いには踏みとどまった。

そんな両選手に代わって首位タイに躍り出たのは、今季開幕戦を制している台湾のテレサ・ルーと、ツアー通算19勝を数える韓国の李 知姫だ。

ルーはスタートホールでボギーとつまずいたものの、2ホール目ですぐにバーディーを奪い返してスコアを戻すと、その後は安定したプレーを続け、残り16ホール中14ホールでパーセーブ。4番パー3と15番パー5で着実にバーディーを奪取し、スコアを二つ伸ばして通算4アンダーでフィニッシュした。

一方の李は、悪コンディションながらベテランらしいプレー運びでバーディーを5つも量産。難コースで一つもボギーを打たず、ベストスコア67をマーク。前日の28位タイから一気に26人抜きで首位の座に就き、明日の第3ラウンドは最終組でスタートする。

3位には上がり4ホールで3つのバーディーパットを沈めた韓国の“八頭身美人プロ”ユン チェヨン、5位タイにはアマチュアの勝みなみ、前年大会覇者の渡邉彩香、ツアー初優勝を狙う初シード選手の永峰咲希、韓国の申ジエの5選手が並走。首位と3打差に7選手がひしめく大混戦となり、優勝の行方は混沌として来た。

通算6オーバー(150ストローク)59位タイまでの67選手(うちアマチュア2選手)が予選を通過。明日の土曜日、第3ラウンドは“ムービング・サタデー”と言われるように、予選通過の重圧をはねのけた選手たちがアグレッシブなプレーを展開する。大混戦から抜け出し、優勝へ大きく近づくのは誰なのか。コースへ足を運んで、直に観戦しようではありませんか。

初シード奪取の次はツアー初優勝!?
通算1アンダー・5位タイの永峰咲希は虎視眈々

4バーディー、4ボギー。悪天候に見舞われた第2ラウンドで、永峰咲希は出入りの激しいゴルフながら結局はイーブンパーでフィニッシュ。前日の1アンダー・6位タイから通算1アンダー・5位タイの成績で第3ラウンドを迎えることになった。

ホールアウト後、記者たちからこの日のラウンドを尋ねられると、「残念でしたね」と重い口を開き始めた。最終ホールを前にスコアを一つ伸ばしていたが、ボギーを叩いてしまったからだ。「パットの好調さに加えて、ショットも悪くありませんでした。ボギーを打った(計4)ホールは、すべてドライバーショットをミスしての結果です。雨のせいでしょうか、アドレス時の足場が少し緩くなっていたからでしょうか、出球(打ち出し)方向がズレてしまいました。パー5ホールでしっかりスコアを伸ばせなかったことも悔やまれます」とこの日のラウンドを自己分析してみせた。

ルーキーイヤーの昨年は、ファイナルQT37位の成績で出場資格を獲得。ヨネックスレディスでの6位タイが自己最高成績で、ベスト10入りが計8回。この活躍によって賞金ランキング39位となり、初シード権を獲得した。それでも「ベスト5入りを一度も果たせませんでしたから」と自己評価は手厳しい。

パット不調を拭い去ってこの大会に備えて来た。「ストロークのことばかりを気にして、芯で打つことがおざなりになっていました。芯で打つことに集中するようにしたら、順回転のきれいな転がりになり、打ち出しでボールが跳ね(ラインから外れ)なくなりました。おかげで今日の4つのバーディーは4、5メートルの距離ばかりです。ショットも徐々に切れ始めて来たので、(ベスト5入りのためには)ドライバーショットを修正するだけです」と永峰。

難攻不落の葛城GC攻略には、パー5ホールでの確実なバーディー奪取と、グリーン手前100ヤード圏内からのショットの精度だと考えている。「パットの調子はキープしたいですね。今週のテーマは力まない! ですが、力が入ってドライバーショットが曲がってしまったのかもしれませんね。力まず、打ち急ぎをしないこと。この2点を守って明日もプレーして好成績(自己最高成績更新)を挙げたいです」

ラウンド中、スイング調整のために、あえて左下がりのライを探し出し、素振りをしてスイング軸を保つ感覚を取り戻しているという永峰。自己分析力と修正能力の高さ、そしてその冷静さが、ツアー2年目とはとても思えない。念願のベスト5入りの先には、憧れのツアー優勝がある。明日の注目選手は決まりだ!?

大会2日目のコメント

李 知姫
首位タイ・通算5アンダー(2Rスコア67/5バーディー・ノーボギー)

「前半、ショットは良くなかった。途中で切り替え、グリーンが雨で軟らかくなっていたので、ピンを狙えるようになってから噛み合い始めました。オフは米国で合宿をし、ショットの調子が良かったのですが、帰国後一週間、練習をしなかったら開幕戦で全然違っていました。反省しています。この経験も勉強になりました。明日は天気も良くなるのでグリーンがもっと速くなるし、硬くなるはずなので、手前から攻めないと好スコアでは回れません。そのイメージを持って、優勝を争える位置にいたいです」

ユン チェヨン
3位・通算3アンダー(2Rスコア70/3バーディー・1ボギー)

「朝から雨だったので、我慢と思っていました。午後から小降りになって来たので良かったです。初バーディーはチャンスだと思ったので、決められて良かった。今日のゴルフは90点くらいで満足しています。初優勝は苦労しての優勝だったので、欲張らずに自分のゴルフに集中したいと思います」

勝みなみ
5位タイ・通算1アンダー(2Rスコア70/2バーディー・ノーボギー)

「前半は(ピンチが)いっぱいありました。(結局ノーボギー)すごく嬉しい。バーディーパットは入りませんでしたが、その分パーパットがすべて入ってくれました。1月の豪州合宿の際、パットラボでパットを見てもらい、良くなりました。高校生活も最後ですが、修学旅行に行けたので良かったです。あと一年しかないので高校生活を楽しみたいです」

渡邉彩香
5位タイ・通算1アンダー(2Rスコア73/3バーディー・2ボギー・1ダブルボギー)

「今日はリズムよく打てていたのに、3パットありOBありで悔いは残りますが、明日以降に向けて良いイメージのラウンドにはなったと思います。3パットもOBショットもそれ自体には悔いはなく、スッキリしています」

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