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大会3日目レポート

大会3日目レポート

激しいつばぜり合い…菊地絵理香が単独首位を死守し、優勝に王手!

難攻不落の大会舞台である葛城GCが、牙を研ぎ続けている。大会初日にアンダーパースコアをマークした選手は計12人。それが2日目には9人、3日目終了時点で7人までに減ってしまった。

初日のベストスコアは68。2日目と3日目はいずれも69。爆発的なスコアをマークした選手は今大会まだいない。

スコアを伸ばさなくても、イーブンパーのスコアでフィニッシュするだけでも下位選手ほど順位を挙げられる。前日10位タイだった穴井詩は、この日イーブンパーで8位タイとなり、29位タイの木戸愛は21位タイまでジャンプアップした。

しかし、上位争いの選手は、そうはいかない。前日5位タイだった申ジエは6位タイに後退。優勝を争う選手は、やはり一打でもスコアを伸ばさなければならない。

通算5アンダー・単独首位からスタートした菊地絵理香は、3バーディー・3ボギーで迎えた最終18番・パー5ホールでバーディーフィニッシュ。スコアを一つ伸ばし、通算6アンダーで首位の座を死守した。

2打差の通算4アンダー・2位につけた全美貞も2バーディー・1ボギーの71で回っている。首位と4打差の通算2アンダー・3位タイには、70でフィニッシュしたジョン ジェウンと、71で上がったアン ソンジュ、二つスコアを落としてしまった永井花奈が並ぶ。さらに1打差の通算1アンダー・6位タイには松森彩夏と申ジエ。通算イーブンパー・8位タイには森田遥、酒井美紀、笠りつ子ら6選手が追いかける展開となった。

明日の最終日。サンデーバックナインでの“一打”、バーディー奪取がいつも以上に優勝へ近づく一打となるのは必至だ。

深く考えず自信を持って行くだけ…永井花奈が逆転優勝を狙う

大会3日目のラウンド終了後、プレーのコメント取材を終えると、永井花奈はドライビングレンジへ足早に向かおうとしていた。

「(風速3.0m/sの)風が吹く中でのラウンドだったので、自分(本来)のスイングの確認やリズム・テンポ・タイミングのチェックをしておきたいし、その後はショートパット練習をしたいと思っているので」

大会初日ではバーディースタート。2ホール目の11番・パー3ホールでは、ツアーで自身初のエースを達成。前半でスコアを4つ伸ばした。後半は2バーディー・2ボギーながら68をマークして単独首位に。大会2日目は1バーディー・1ボギーの72にとどまってしまった。

ショットは完璧でしたが、パットが良くありませんでした。ラインのイメージが合わず、ショットが良かっただけに悔やまれます。今日はお母さんの誕生日だったので、意地でもアンダーで回りたかった」と永井は唇を噛み、首位と1打差の2位に後退した。

そして迎えたこの日、首位の菊地絵理香(ツアー通算3勝)と2打差3位の全美貞(同25勝)との最終組スタート。昨年ツアー初優勝を飾った永井にとっては、実力者との直接対決のようでもあった。全がスタートホールから2連続バーディーを決め、菊地は5、6番ホールでバーディーパットを沈める。

その一方で、永井は2番ホールでボギーが先行し、5番ホールでのバーディーでスコアを戻した。だがその時点で、首位の菊地には3打差をつけられた。その後はバーディーを奪えず、ボギーをさらに2つ叩き、結局1バーディー・3ボギーの74でフィ二ッシュ。通算2アンダー・3位タイに順位を下げてしまったのだった。

「今日は風を読めませんでした。2番ではアゲンストをフォローに読み違ってのボギー。12番ではフォローかと思ったらアゲンストで…。パット(ライン)は読めていました。ショットもパットもポイントが分かって来ているので、明日は何ヤードを打つかを決めてしっかり打っていく。深く考えず自信を持って行くだけです」。さらにこう付け加えた。

「明日(最終日)は自分が伸ばさないと。60台(のスコア)でダメなら仕方ありません」と永井は大きな目をさらに見開いてそう言い切った。

最終組で一緒に回った二人のプレーについては「決して完璧だったわけではありませんでしたが、うまく拾っていた感じです。特に菊地プロは私のプレースタイルと似ていて、パー5でバーディーをしっかり取れたかどうかが、今日の差だと思います」と分析する。

一打一打に小数点があり、ホールアウト後にその小数点を四捨五入するとしたなら、菊地と全は、たとえばパー4を4・4の「4」パーでしのぎ、永井は4・5の「5」ボギーになってしまったような一日だったのかもしれない。この小数点を少しでも減らすために、永井はドライビングレンジへ向かったのだ。

これまでの大会コースレコードは65。一日7アンダー。首位とは4打差。大逆転は十分可能。大会初日の順位を取り戻す永井のプレーに期待したい。

大会3日目のコメント

菊地絵理香
1位・通算6アンダー(71/4バーディー・3ボギー)

「今日はショットの感触は良くなってきたんですが、パターが決まらなかったのが残念。でも、最後18番でバーディーが取れて、単独トップで終わりたかったので良かったです。このコースは逃げるほうも大変ですけど、追いかけるのはしんどい。(最終日は)欲を出さず、地味なプレーをするほうがいいと思うし、我慢しながらやりたい」

全美貞
2位・通算4アンダー(71/2バーディー・1ボギー)

「ゴルフの内容は良かった。でも、連続バーディーの後、バーディーが取れませんでした。自分自身はいいプレーをしていると思います。あまり周りを気にせず、自分のプレーに集中したい」

ジョン ジェウン
3位タイ・通算2アンダー(70/2バーディー)

「今日はショットが安定していました。もう少しパターが入ってくれれば良かったですね。あまり成績に目を向けないで、心を落ち着かせて自分のプレーをすることが大事だと思います」

アン ソンジュ
3位タイ・通算2アンダー(71/3バーディー・2ボギー)

「後半の11番で3パットをしてからリズムがおかしくなって、そこから3ホールぐらいは大変でした。明日も難しくなるので、もっと我慢をしてトップ10に入れるように頑張りたいです」

松森彩夏
6位タイ・通算1アンダー(71/2バーディー・1ボギー)

「3日間とも、とにかく手前手前から攻めていて、ロングパットになっても手前からなら落ち着いてできています。明日は攻めていきたい気持ちはありますが、自分のゴルフを落ち着いてできたらいいですね」

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