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大会最終日レポート

大会最終日レポート

稲見萌寧、大逆転優勝でツアー通算4勝目!
山下美夢有は1打及ばず…

大会最終日、稲見萌寧が6バーディー・ノーボギーと圧巻のゴルフを展開し、通算12アンダーをマーク。大逆転で本大会初優勝、ツアー通算4勝目を飾った。

稲見萌寧選手

トップから3打差の6位タイからスタートした稲見は、前半は一つしか伸ばせなかったものの、サンデーバックナインで5バーディーと猛チャージ。上位がスコアを伸ばせない中、2日連続の66を叩き出して一気に頂点へ上り詰めた。

山下美夢有選手

初日は17位タイ、2日目はイーブンパーの24位タイまで順位を落とし、トップから9ストロークもの差を付けられていたが、決勝ラウンドで一気に12個ものスコアを伸ばしての大逆転劇。目標の年間複数回優勝はすでに達成しており、次のターゲットははメジャー制覇となるだろう。

初日から首位をキープしていた山下美夢有は、5バーディー・3ボギーの70でプレーし、この日もスコアを二つ伸ばしたものの、通算11アンダーで1打及ばず単独2位でフィニッシュ。トップタイスタートの高橋彩華は、3バーディー・2ボギーの71でプレーし、通算10アンダーの単独3位と、最終組で優勝を争った二人は、惜しくもツアー初優勝を逃した。

稲見萌寧、負けない気持ちが弾き出した勝利の方程式

当初は、決勝ラウンド2日間はアウトコースからのワンウエイスタートの予定だった。だが、日曜日の最終日は悪天候が予想されたため、アウト・インコースからのツーウエイスタートに変更。

稲見萌寧選手

サンデーバックナイン。優勝を争う選手にとって勝負の残り9ホール。最終組の1組前でスタートした稲見萌寧が、16番グリーンに上がった時には、降り始めていた雨が大粒に変わったのだった。

「今日は激ピン。雨予報もあってピン位置は奥目が多い。選手たちは大変ね」。永久シード選手であり、1989年大会の覇者でもあり、今大会ではテレビ解説を務めている森口祐子プロは、スタートする選手たちを見送りながら、そう呟いた。

最終日。通算9アンダーで山下美夢有と高橋彩華が並び、2打差の通算7アンダーで比嘉真美子、髙木優菜、鶴岡果恋が3位タイ。さらに1打差の通算6アンダー・6位タイには、稲見萌寧と穴井詩が着けていた。1ホールでスコアを簡単に叩きやすいメジャー級の難コース・葛城ゴルフ倶楽部。首位を走る山下も高橋もツアー未勝利だけに、逃げ切ることができるかに焦点が集まった。

最終組の1組前の稲見は、今年の第2戦でプレーオフの末に勝利を手にしていた。「複数回優勝」とメジャー大会をはじめとする「4日間大会制覇」を今年のツアー目標に掲げていた稲見にとっては、首位と3打差は「射程圏内」だった。そのうえ、稲見と高橋彩華のプロコーチを務める奥嶋誠昭氏が今大会では高橋の帯同キャディーをしていたことで、稲見は燃えた。

稲見萌寧選手

スタート前、奥嶋の姿を見かけると「何が何でも負けないように頑張るから!」と断言し、稲見はティーオフしたのだった。そこまで言い切るだけの「勝利の方程式」を稲見は明確に描いていたのだ。

前半9ホールでは、4番パー3ホールで4メートルのバーディーパットを沈めた。通算7アンダー。だが、それ以降はスコアを伸ばし切れず、パーセーブに終始した。

迎えたサンデーバックナイン。10番パー4で「ピン奥」7メートルをねじ込むと12、13番ホールでもピン奥からのバーディーパットをカップに沈める。15番パー5ホールではショットメーカーらしく3打目をピン右1メートルに着けてバーディーを奪った。

「これまでサンデーバックナインでスコアを伸ばせないことをデータで知っていました。それだけに今日こそは! の思いが一段と強まりました。気合いを入れて臨みました」

16、17番ホールでスコアを伸ばせず、通算11アンダーで迎えた最終18番パー5ホール。雨はさらに強まった。オナーの稲見はドライバーショットをホール右サイド方向へ打ち出してしまう。ボールは斜面に当たり、幸運にもフェアウエイに転がり落ちたのだった。2打目をレイアップしての3打目はピンまで84ヤード。ピン手前に着弾させるショットイメージを作り上げ、アドレスに入った。ロフト52度のウエッジを淀みなく振り切れた。ボールはイメージどおりの地点に落ちたものの、グリーンの硬さによって予想以上にランが出て、ピン奥5メートルに止まる。

稲見萌寧選手

「今日は攻めに徹しました。ピンを狙って行きました。でも、硬いグリーンのお陰で下りラインのパットが多かったですね。打つよりも触るだけというか、ラインにボールを乗せるパットを打っていました」と稲見は振り返る。その集大成ともいうべき下りのパットが最終グリーンで待ち受けていたのかも知れない。

「このパットを決めないと勝てない。どうやって決める(入れる)か、を考えました」。

下りのフックラインを思い描いた。触るように打ち出したボールはイメージどおりのラインに乗った。カップにボールが近づいて行く。稲見は右手拳を握りしめながら見つめる。ボールはカップに消えた。会心のバーディーフィニッシュ。通算12アンダー。それも前日と同じく6バーディー・ノーボギーの66。違っていたのはサンデーバックナインでの5バーディー奪取だ。最終組の2位・山下がバーディーを逃した瞬間、稲見の逆転優勝、ツアー通算4勝目、4日間競技での優勝が決まった。

「次の目標はメジャー大会優勝です。明日も朝からトレーニングと練習はします」。目標達成のため、休日はない。2021年は「ブッチギリの実力を目指している」稲見が、自信を深めた一戦となったのだった。勝利の方程式を完成させるには、負けない気持ちが必要なのかもしれない。

大会最終日のコメント

山下美夢有
2位・通算11アンダー(5バーディー・3ボギー)

「1打足りなくて優勝を逃しましたが、この緊張感の中プレー出来て勉強になったし、次に繋がります。今までで一番成績が良かったし、今日のプレーは90点。足りないところは決めきれなかったパッティングですね。来週から切り替えて、トップ目指して頑張りたい」

高橋彩華
3位・通算10アンダー(3バーディー・2ボギー)

「昨日までドライバーが右プッシュすることが多くて、ちょっとずつショットがかみ合わないな、という感じでした。予選通過できれば良いと思っていたコースで、ここまでやれたので、前年よりもゴルフが成長しているのかな、とちょっと自信を持ちました」

小祝さくら
4位タイ・通算9アンダー(5バーディー・1ボギー)

「(4日間振り返って)2日目のOBが本当に痛かった。ゴルフはミスがあるのでしょうがないですけど、あのような一つのミスがスコアに大きく影響するので、集中力を18ホール保つことが大事だと改めて思いました」

髙木優奈選手

髙木優奈
4位タイ・通算9アンダー(2バーディー・ノーボギー)

「悔しいですけど、ノーボギーでプレーが出来たことは評価できると思います。優勝するためには、サンデーバックナインはしっかり 伸ばしていかなければならないと思いました。できれば、プロテストの前に優勝したいです」

神谷そら選手

神谷そら(ベストアマ)
60位タイ・通算10オーバー(3バーディー・8ボギー)

「前回、前々回の出場時は予選落ちで、今回は予選通過を目標としていたので、うれしい気持ちでいっぱいです。私の武器はティーショットの飛距離ですが、まだそれを生かしたゴルフができていないので、ショートゲームを練習して上位で戦える選手になりたいです」

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