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大会2日目レポート

大会2日目レポート

穴井詩と金澤志奈が、トータル2アンダーで首位タイ
トップから4打差に22人がひしめく大混戦!

予選第2ラウンドは、成績上位選手の名が大きく入れ替わったものの、ビッグスコアをマークする選手は出ず、逆に前日よりも首位スコアが落ちる試合展開となった。

3アンダー単独首位からスタートした黄アルムは、3番でバーディーを先行させたが、その後7、9、10番をボギーとし、首位の座を明け渡す。

黄に代わって首位に立ったのは金澤志奈。1アンダー3位タイから発進し、3バーディー・2ボギーにスコアをまとめ、トータル2アンダー。また1オーバー10位タイ発進の穴井詩が、6バーディー・3ボギーの69で回り、同じくトータル2アンダーで首位タイに名乗りを上げた。

トータル1アンダーの3位タイには、ノーボギーゴルフを展開した大山志保と鈴木愛のほか、69をマークした林菜乃子、ぺ ソンウも名を連ね、前年大会覇者アン ソンジュ、09年大会覇者の黄アルムもつけた。

前日はアンダーパースコアで回った選手が6人だったが、この日はトータルアンダーパーの選手は8人に増えた。首位から4打差のトータル2オーバーまで、22人の選手が競り合う大混戦となった今大会。明日の決勝ラウンドは、順位が大きく入れ替わるとされるムービングサタデー。熱を帯びた戦いが、コースの桜を満開へと誘う。

ノーボギーでベストスコアタイの大山志保
復活への階段をまだ昇っている途中―

予選第2ラウンドに出場した選手119人中、ノーボギーゴルフでホールアウトしたのは大山志保と鈴木愛のわずか二人だけ。それだけでも大会舞台・葛城ゴルフ倶楽部の難しさが理解できる。

大山は4バーディーで68のベストスコアをマークし、35位タイから3位タイに急浮上。鈴木は2バーディーの70にスコアをまとめて、同じく3位タイに順位を上げた。
「たとえ好スコアが出なくても風(ゴルフ)は大好き。ゴルフが楽しくなるんです」と公言する大山。風が吹く中でのラウンドは、得意のパンチショットで攻められる。アゲンストの風向きでも無風下と同じ番手で打てるからまったく風が気にならない。他の選手がクラブ選択からショットイメージまで風対策に四苦八苦するのを他人事のようにして客観視できる。それが心に余裕を持たせてくれるのだろう。

スタートの1番で2メートルのバーディーパットを沈めると、3番で3メートル、続く4番では10メートルの距離を一発で沈めて連続バーディー奪取に成功。9番のパー4では9番アイアンでの2打目を2メートルにピタリとつけ、4つ目のバーディーを奪った。

後半9ホールは「ショットが切れ、何度もバーディーチャンスがあったのですが、決めきれませんでした」と大山。すべてをパーにまとめての68で、この日のベストスコアをマークしたのだった。

前週のトーナメント「アクサレディス」第1ラウンドでは、3オーバー88位タイと大きく出遅れ、予選落ちを喫しており、復調への足掛かりとなる「何かを掴みたい」一心で、この日の第2ラウンドをプレーしたのだった。
「今週は予選落ちした気持ちを切り替えて臨みました。下を見てはダメ、前を向いて進もう。確かに予選落ちをしたのは悔しかったけれど、次に向かって進むしかない」とプラス思考に徹したという。

ケガでスイングが乱れ、フィーリングとスイングが合致しない。勝ち続けていた時のスイング感覚を取り戻すことを今年の目標に掲げた。「一歩一歩、少しずつ掴めて来ているように思います。でもまだ戦えるスイングではありませんけど」。復活への階段をまだ昇っている途中だと自己分析する。

「私の場合、ショットもパットもバックスイングの軌道次第で良否が決まるので、そのフィーリングが良くなって来ているのは確かなのですが…」。

今年の5月25日には42回目の誕生日を迎えるベテランは、「ついこの間まで20代だったように感じますけど。最近の若手選手は距離が出るし、スイングは奇麗だし、思い切りがいい。自分の20代の時とは全く違いますよね」と感じながら、そんな選手たちと伍するには相当の努力と頭を使ったゴルフが不可欠だと言い切る。
「明日からは気持ちを穏やかに、そして大人のゴルフがしたいです」。

ツアー通算18勝。不惑過ぎのベテランは、誰にも負けない欲望がある。頂点に立ちたい。その思いが、この日のゴルフでさらに強まり、そしてこの言葉に集約されているように感じてならない。

大会2日目のコメント

穴井詩
1位タイ・2アンダー(6バーディー・3ボギー)

「とりあえず予選を通過したところにホッとしています。(ショットは)良くないのですが、だましだましやってきました。最後(9番)で、右からのバンカーショットがピンに当たったのは救われましたね。7番(の会心のバーディー)だけは上手に打てました」

金澤志奈
1位タイ・トータル2アンダー(4バーディー・3ボギー)

「今日はツラい場面が多かったですが、ひとつでもアンダーで回りたかったので、最後バーディーが取れて良かった。パーオンが1回だけで、パターに救われた1日でした。風が強いので頭も使うし、疲れました。明日もアイアンのコントロールが大事になってくる。たくさん食べて早く寝ます(笑)」

林菜乃子
3位タイ・トータル1アンダー(4バーディー・1ボギー)

「今日はキャディさんと相談しながら、目の前の1打1打に集中力を切らさず、スコアのことは全く考えずに18ホール回りました。終わってみたら3アンダーだったという感じで、ラインの読みとタッチが合っていました。(明日も)キャディさんとしっかり相談しながら、冷静にやっていこうと思います」

鈴木愛
3位タイ・トータル1アンダー(2バーディー・ノーボギー)

「ピンチらしいピンチはなかったし、よく我慢できました。もう少し伸ばしたかったけど、上が伸びなかったし、結果的には良かったです。バーディー合戦よりは我慢比べのほうがいいので、明日もイーブンかアンダーで回りたい」

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